現職きのこ研究者が一般の方から生産者、研究者向けに「きのこの話題」を提供するブログです。あと、ランニング・アウトドアのおはなしも! In this blog, mycologist-O provides mushroom topics from the general public to producers and researchers!

野生きのこのおはなし①+Oの鳥取快走宣言!12[とっとり出合いの森のきのこたち!]

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野生きのこのおはなし①+Oの鳥取快走宣言!12[とっとり出合いの森のきのこたち!]

そろそろ記事を更新しないとなあ・・・と思いながら「とっとり出合いの森、尾根の道コース」で趣味のトレイルランニングをしていたところ、たくさんのきのこたちに出会ったのでご紹介したいと思います。

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ご存知の通りこのブログはきのこ以外にもランニングやマラソンなどのおはなしも発信しています。きのこ以外の記事はみてないよーっていう方もおられるかもしれませんので一応、「とっとり出合いの森、尾根の道コース」についてご紹介します。

とっとり出合いの森は市街地のすぐ近くにもかかわらず子供たちが遊ぶような広場の他にアスレチックや水の流れる公園など様々なコースがあって多くの方がお休みの日には訪れます。実はこの出合いの森、構造的に全体が“すり鉢状”になっており、一番高いところに尾根道があります。このコースが結構アップダウンがあってトレイルランに使えるというわけです。詳細は記事「Oの鳥取快走宣言!9[とっとり出合いの森、尾根の道コース]」に書いてありますのでご覧くださいなー。

↑こんな感じのコースです。
ちなみに撮影した季節が違うので実際の風景とは様子が違います。

さて、鳥取ではこのところ雨がたくさん降り、気温がぐっと下がりました(昼は30℃弱ですが、夜は20℃くらい)。そのせいか4キロほどある尾根道にはどこを見てもきのこ!きのこ!というくらいたくさんのきのこたちが生えていました!

走りながら写真を撮るのはなかなかハードでしたが面白いくらいたくさん生えていたのでいくつかピックアップ!ちなみに私は栽培食用きのこについては専門ですが野生きのこたちについてはとんと無知なので私の職場である一般財団法人日本きのこセンター菌蕈研究所の分類学を専門とする主任研究員、牛島秀爾氏に名前を教えてもらいました!!(ただし!一応フォローさせていただきますが実物ではなく、写真を見て鑑定してもらっただけなので完璧な同定ではありません!あしからず!!)

↑シロオニタケ

最初に目についたのがシロオニタケです。毒のあるものも多く、悪名高い(?)テングタケのなかまです。ごく近縁種から有毒成分が検出されてるみたいなのでおそらく毒性はあると思われます。よくみられるきのこなので毒きのこであっても食利用する地域がありそうなものですがそのような事例はないようです。この写真では分かりにくいのですがカサにとげとげがあっていかにもおいしくなさそうだからですかね??でもシャグマアミガサタケみたいな見た目も毒性も凶悪な地雷のようなきのこを食べるところもあるのでこのシロオニタケはよっぽどまずくて食べた人もいたもののそれが食習慣として定着しなかったのかも・・・などと想像してしまいます(笑)。

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↑ベニイグチ

お次はベニイグチです。これは10センチくらいの大きさでしたがカサの裏は黄色で表面はこの色ですからよく目立ちます。食毒不明で食べられるという人もいるみたいですが毒があるという人もいます。きのこでは結構こういう食毒不明種があります。毒があるか無いかは白黒はっきりしていることのように思われるかもしれませんが実はきのこには微量の毒が含まれている例があり、肝臓や腎臓などの解毒機能を持つ内臓器官に問題を抱えている人が食べると中毒を起こすことがあります。

有名なのが「スギヒラタケ」ですね。2004年にそれまで当たり前に食べられていたスギヒラタケによって急性脳炎を症状とする中毒死が発生し、17人もの方が亡くなられました。なぜ長年食べられていたスギヒラタケにおいて急に死者が出たのか不思議に思われる方もおられると思います。その理由についても考察されていたので記載しておきます。2003年に感染症法が改正され、このきのこの主症状であった急性脳炎についてもお役所に届け出しなければならなくなったそうです。それによってこれまで食用きのことして完全にスルーされていたスギヒラタケの毒性が明らかになったのではないかとのことです。患者は主に腎臓病を患っていたそうですが病歴が無い人も含まれていたそうです。私も学生の頃、きのこ鍋を数十人の人と同時にしていてその中の一人だけ中毒用症状が出たのを見たことがあります。

ここで私が言いたいのは食毒を専門家に鑑定してもらうことは当然として如何に食べられる野生きのこであっても必ずしっかり火を通すこと!人によって体質が大きく異なるので食べ過ぎないこと!特に内臓器官に何らかの疾患を持つ方は市販の栽培きのこ以外、食べないこと!です!

↑ナラタケモドキ

こちらはナラタケモドキです。今回見た中では唯一食べられるきのこ(でも消化が悪いらしくあまり食べない方が良いかも)。これは立ち枯れた木から発生していましたが樹木に対する病原性もあり、じわじわと樹木を枯らして栄養を搾取するという特徴も持っています。

↑ホウロクタケ?
↑シロテングタケ

↑シロオニタケっぽいけど不明種。なんか光の加減で神々しい(笑)

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[まとめ?]
他にもいろいろなきのこが出ていましたが、どこを走っても何かしら生えていてそのたびに写真を撮っていたらやたら疲れました。やはり今年は急に気温が下がったのが原因でしょうか。例年になくたくさん出ている気がします。牛島研究員によるとこれらは夏のきのこだそうで、やっぱり気温低下が刺激になったのかもしれませんね。あと1ヶ月もしたら10月。今年はこの調子で雨と気温が整えば秋のきのこ狩りでは面白いきのこがたくさん見られるかもしれません。

でも食べることは別問題です!食毒鑑定は専門家にご依頼ください。

今年は残暑も無く走りやすいですね!
季節の変化を楽しみながら快走しましょう!

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